産業機器の設計・開発エンジニア
日本の様々な製造業、産業を支えている産業機器。ここでは、産業機器設計・開発エンジニアの仕事内容や年収を紹介しています。
産業機器の設計・開発エンジニアの仕事内容
市場のニーズに応え、技術を駆使して、機械製品を設計・開発
産業機器は、工場や作業現場などで使われている機械全般のことを指し、ボイラ・原動機・鉱山機械・化学機械・環境装置・タンク・プラスチック機械・風水力機械・運搬機械・動力伝導装置・製鉄機械・業務用洗濯機など様々な機器があります。
産業現場において、人がおこなうには困難もしくは不可能な作業を代行・補助する産業機器を産業用ロボットと呼びます。産業用ロボットは、マニピュレーター、ティーチペンダント、コントローラーの3つの要素で構成されています。
これらの産業機器の設計・開発エンジニアは、クライアントからのニーズに応え、コンセプトの設定から、使用可能な技術や資材、部品を考え、CADや解析ツールを使用し、シミュレーションしながら産業機器の基本的な仕様を考えていきます。
参照元:職業情報提供サイト(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/262)
参照元:ロボカル(https://robokaru.jp/fundamental-knowledge/industrial-robot-designer/)
産業機器の設計・開発エンジニアの年収
日本の平均年収とあまり変わらない
「求人ボックス」の求人統計データによると、ロボットエンジニアの平均年収は正社員で約448万円 (※)となっています。月給では37万円ほどです。
※参照元:求人ボックス(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/ロボットエンジニアの年収・時給)
会社規模やスキルによっては高額給料も可能
ロボットエンジニアのお給料は、経験や保有資格、会社の規模や役職などで変わってきます。大手ロボットメーカーになると1,000万円以上の年収を得ることも可能です。「平均年収.jp」が企業統計から算出した平均年収推移は844万円から885万円 (※)。世界4大産業用ロボットメーカーである安川電機では、社員の平均年収が778万円と高水準です。ロボット分野においては、経済産業省が掲げる成長戦略でロボット開発企業を支援していることも影響しているようです。
※参照元:平均年収.jp(https://heikinnenshu.jp/it/robot.html)
その他、産業機械の設計開発エンジニア平均年収は497万円(※1)、ボイラー設計エンジニアの平均月給では36.6万円(※2)でした。(年収の記載は見当たりませんでした)
※1参照元:求人ボックス(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/設計開発エンジニア-産業機械-正社員の仕事)
※2参照元:求人ボックス(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/ボイラー設計エンジニアの仕事)
- 株式会社マイナビEdge
- 業務内容:小型貫流ボイラの構造設計
ボイラとは何なのかを端的に説明すると、水を温めて蒸気を発生させる装置です。発生した蒸気を使い発電をしたり暖房として使用したりと、世の中ではボイラは様々な使われ方をしています。私はボイラ全体の構造設計を行っています。安全性や耐用性、メンテナンス性等を考慮しつつ、サイズを抑えた製品の開発を目指します。ボイラは内部に大きな圧力がかかり、かなり高温になる為、取り扱いを間違えると爆発などの重大事故に繋がりかねません。その為しっかりと安全対策をとった設計を行うことが重要になります。

機械の設計段階において、設計内容についてチーム内や他部署の方と打ち合わせをすることに私は面白さを感じています。様々な視点や立場の方と話すことが自分の経験値となり、設計者としての技量が上がっていくことがモチベーションになっています。
私は水素燃料を使用したボイラの開発業務に携わっています。都市ガスや油燃料と違い、水素には独特の安全基準があります。水素特有の安全基準をクリアするために、時に前例にない設計をしなければいけないこともあります。難しい案件ではありますが、その分完成したときの達成感はひとしおでした。
職業を考えるときには自分の中で明確な軸があると、自分にマッチングした会社に就職しやすくなると考えます。わたしの場合まず「モノづくりに携わりたい」ということが大前提としてありました。仕事をしていると、やりたい業務ばかりをするということは難しいとは思いますが、自分の中に軸があることがモチベーションの維持につながるのではないでしょうか。
産業機器業界は今後どうなる?設計・開発エンジニアの将来性は?
産業機器業界では、ロボットの存在が勢いを増している
産業用ロボットの成長は著しく、テクノロジーの進化と共に産業分野だけでなく日常生活にも積極的に活用されるなど、その需要は年々高まっています。ロボットの販売台数のシェアは、約60%が日本メーカー製(約38万台中21万台)というデータもあります。
こういった急激な発展にエンジニアの数が追いついていない状態があり、エンジニア向けの研修を用意するなど、未経験でも始めやすい体制を取り入れている企業も少なくありません。経験者がまだ少ない分野だけに努力次第ではキャリアアップできる可能性が高いと言えるでしょう。
少子高齢化で需要が急増
様々な分野で産業機器の導入が進められている背景には、生産年齢人口の減少による人手不足が関係しています。いわゆる少子高齢化で、教育ができる人材の不足や技術を次世代に伝承できないなどの問題が挙げられます。その解消方法の一つとして産業機器の活用が増えていくと考えられます。その解消方法の一つとして産業機器の活用が増えていくと考えられます。
また、労働力の不足以前に、近年では労働災害や健康被害について厳しい目が向けられています。ロボットなどの産業機器であれば労働時間を気にする必要がなく、持続的な作業が可能。危険な場所や人の手では難しい精密作業にも対応可能です。危険な作業や難易度が高い作業などへの産業機器の導入が推奨されているのは当然の流れといえます。
実務未経験から産業機器の設計・開発エンジニアに転職する方法
特に学歴や資格は必要ではないですが、新卒採用の場合は材料力学、機械力学、流体力学、熱力学の4力学に加えて、メカトロニクス、制御工学など広範な知識が求められるようです。そのため、機械系の高専、大学、大学院を卒業し、就職する流れが一般的です。ただ、実務未経験からでも産業機器の設計・開発エンジニアとして活躍するチャンスがあります。産業機器業界では、エンジニアの人材不足をカバーする為に派遣会社を利用している会社もあるからです。
スキルに自信が無くても大丈夫!
派遣エンジニアという働き方で経験・スキルを積む
実務経験がないと採用されないのでは?ブランクがあると難しいのでは?と思っている方におすすめしたいのが、アウトソーシング企業へ就職し、派遣エンジニアとして活躍する働き方。
派遣と言うと、登録型派遣を思い浮かべる方も多いと思いますが、派遣の働き方は「登録型」と「常用型」に分けられます。2つの違いについて説明します。
派遣は大きく分けて「登録型派遣」「常用型派遣」の2つ
- 登録型派遣の場合
派遣会社に登録しているスタッフ(労働者)が希望にあった派遣先を選び、その派遣先で働くときだけ派遣元と「雇用契約」を結ぶ派遣の形態です。具体的には、仕事をするときのみ雇用契約が発生し、派遣先での仕事が終了すれば、派遣元との雇用契約も終了します。
- 常用型派遣の場合
アウトソーシング企業に正社員として雇用され、契約先の企業に派遣されます。そのため派遣先との契約に左右されず、雇用が安定。様々な業界で働きながら経験を積むことができます。

当メディアのスポンサーであるマイナビEdgeもその一つ。設計・開発を専門に担当しているアウトソーシング企業であるマイナビEdgeでは、モノづくりの上流工程である設計・開発に携わることが可能です。
現在、機械設計エンジニアとして活躍している方にインタビュー

「機械設計エンジニアって、実務経験がないと採用されないんじゃないか…」「ブランクがあったら難しいのではないか…」と思っているあなた。 実は、実務経験がなくても機械設計エンジニアとして、活躍できるチャンスはあります。 ここでは、実務未経験から機械設計エンジニアとして活躍している方に、どのようにチャンスを掴んだのか、お話しをお伺いしました。ぜひ、参考にご覧ください。
マイナビEdgeで携わることができる上流工程
マイナビEdgeでは、 産業用ロボットアーム、金属検出器、レーザー加工機、鉄道・飛行機・自動車のシミュレーター などの設計開発に関わることが出来ます。 産業機械は、一度に同じ機械を大量生産するのではなく、企業のニーズにあわせてオーダーメイドで機械を製造する事が多いです。
設計・開発
機械設計には、動きのない外装の設計を行う筐体設計、モーターなど動きがあるものを設計する機構設計があります。製品や企業によって使用するCADは異なり、2DCADを使用することもあれば、3DCADを使用することもあります。設計する上で解析業務も行います。
マイナビEdgeなら、こんな企業で設計・開発職として働けるチャンスがあります
ローレル精機(株) (株)荏原製作所 (株)ダイヘン 富士電機(株) 古河電気工業(株)
ものづくりを支える大きな役割を担う製品に携わるため、エンジニアとしての喜びを感じることができます。一社にいながら様々な製品のプロジェクトに携わることができるのは、派遣エンジニアの特権です。技術進歩が目覚ましく、先端技術に触れることが出来る為、市場価値の高いエンジニアとして活躍できるようになります。
- 業界経験や実務経験がなくキャリアが浅くても、派遣という働き方であれば望む職域の仕事を極めることが可能!
派遣エンジニアという働き方であれば、未経験からでも挑戦しやすく、さまざまな業界の設計・開発エンジニアとしてスキルを積んでいくこともできます。明確なキャリアビジョンが定まっていないなら、まずは派遣で色々と経験し、そのうえで決めてみるのも一つの方法です。
「産業機械の設計・開発エンジニア」を目指すなら、マイナビEdge
「Edge=強み」を増やすことをコンセプトに、機械、電気・電子、情報系の設計開発に特化したマイナビグループの技術系アウトソーシング企業。一人ひとりに合わせたキャリアアッププログラムや独自研修制度で、各分野における設計・開発・実験・分析などモノづくりの上流工程で活躍できるプロフェッショナルを育成しています。一つの業界を極めるスペシャリスト、様々な業界のスキルを身に付けるゼネラリスト、選べるキャリアプランは様々です。主な派遣先には大手メーカーが多く就労環境もしっかりしているなど、エンジニアとして活躍できる環境が用意されています。
Zenken株式会社
当メディアでは「機械設計エンジニア」という職業に注目!「実務未経験から機械設計エンジニアになるための方法」をはじめ、各業界の機械設計・開発のお仕事の魅力を発信しています。なお、このページはZenken株式会社、メカメディ編集チームが調査し、まとめています。